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阪急バスの廃止路線に乗る。①阪北線(梅田~日出町~園田)

2023年11月5日(日)を以て、阪急バスが4つの路線を廃止しました。

廃止となったのは以下の路線。

梅田~阪急園田を結ぶ阪北線の梅田系統

西宮北口~石橋北口・阪急豊中を結ぶ豊中西宮線

宝塚~大阪伊丹空港を結ぶ空港宝塚線

三宮駅前~有馬温泉を結ぶ三宮有馬線

 

バスに限らず運輸業界を悩ませる乗務員不足が原因の路線廃止で、

対象路線は必ずしも不採算路線ではなく、都会にあり

代替交通機関がある路線が対象であることが特徴です。

 

これら4路線のうち、2つの路線に乗ってきたので、

2回に分けてレポートします。

 

今回は阪北線(梅田→阪急園田)の乗車記です。

 

 

 

JR大阪駅のガード下にある乗り場から発着する阪急バスの一般路線バス。

数年前までは複数の系統が存在していました。

豊中を経由して箕面まで行く路線は2020年10月で廃止。

JRの高速バスターミナルから出ていた加島線は大阪シティバス97号系統と

重複運行していたことから後を託す形で2020年7月に廃止されました。

 

そして最後まで残っていた阪急園田行きの系統も廃止となり、

梅田から阪急バスの一般路線バスは撤退することになります。

(梅田エリアのループバス、UMEGLEは引き続き阪急バスが運行)

ガード下からバスがひょっこり顔を出していたこの光景も見納めに。

 

乗り場にあった案内。

 

新梅田食堂街から『はなだこ』に抜けた位置に乗り場はありました。

 

廃止になるまで減便を重ね、最後は1時間間隔となっていました。

乗車するのは土曜日の17時26分発、阪急園田駅行きです。

両ダイヤとも、最後の2本は豊中尼崎市境の上津島止まりとなっています。

 

時刻表の下にあった路線図です。

野中北一丁目までがこの系統の単独区間となり、バス停が廃止されます。

が、中津六丁目~野中北一丁目には大阪シティバスの路線があります。

新高一丁目~日出町、日出町~阪急園田は阪急バスの他系統が重なるため、

そこから足が完全になくなるわけではありません。

 

11系統 阪急園田駅行き  担当は吹田営業所です。

 

車両は2019年式のいすゞエルガ、ノンステップバスです。

車内の乗客は16名ほど。各椅子に一人ずつは座っており、

やはり廃止になる路線とは思えません。

 

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定刻に梅田を出発。

阪急百貨店を回り込んで阪急梅田駅の東側を走行します。

茶屋町阪急三番街から阪急の路線バスがなくなることのインパクトは大きいです。


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済生会病院の交差点から国道176号線に入り、十三大橋を渡ります。

阪急三番街バス停・十三駅からも乗車がありました。


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十三駅を過ぎ、阪急園田行きのバスは十三バイパスを経由します。

阪急神戸線の線路をオーバークロス。

車窓右に見えるのは阪急バスの大阪営業所(高速路線のみ担当)です。

左に曲がって国道176号線を北上します。

 

この路線の運賃形態ですが、エリア制と距離制をかけ合わせたようになっています。

大阪市内は大阪シティバスに合わせる形で210円。

豊中市に入ると初乗りでも阪急バスの均一区間運賃の230円となります。

全線乗車すると270円です。

 

新高一丁目から日出町までは新大阪駅から大阪空港への路線と重複します。

当路線の廃止後、唯一大阪市内へ乗り入れる阪急バスの路線となります。

 

神崎川を渡って豊中市に入り、最初の停留所が日出町二丁目。

ここまでですでに梅田からの運賃は250円となります。

 

 

日出町で国道176号線を離れ、豊中市庄内エリアの住宅街へ入っていきます。

日出町には2020年10月まで阪急バスの本社と豊中営業所がありました。

本社は移転し、営業所・車庫機能は先ほどの大阪営業所に移っています。

日出町から終点の阪急園田駅までは、阪急宝塚線庄内駅北大阪急行の江坂駅を

経てJR京都線吹田駅までを結ぶ系統と重複ルートとなります。

 

 

暗いので写真を撮っていませんが、

鉄道空白地帯を走行するため、停留所ごとに細かい乗り降りがありました。

 

 

阪急神戸線の線路と突き当たって再び北へ針路を変え、名神高速豊中ICの

近くを走行し、上津島(こうづしま)となります。

一部便は上津島折り返しとなります。

豊中市の西端となり、左に曲がって猪名川を渡ると尼崎市に入ります。

 

 

尼崎市に入って利倉西バス停を過ぎると、阪急園田駅まで停留所は設けられず

ノンストップとなります。

距離はそんなにありませんが、尼崎市内での利用は考えられていないようです。

 

 

利倉西から5分ほど走って18時13分、定刻で阪急園田駅に到着。

所要時間は47分でした。

阪急園田駅時点で乗客は5名となっていました。

阪急園田駅からは阪神バス尼崎市内線、各方面へ乗換えができます。

園田駅尼崎市の東端にあたりますが、このエリアはもと尼崎市営バス

運営していただけあって路線は充実しています。

 

 

阪急園田駅のおりばは駅の南側、乗り場は駅の北側となっています。

この路線専用で乗り場があったので、用途廃止となりそうです。

 

阪急園田駅~日出町で重複するJR吹田駅行き24系統の時刻表。

こちらも毎時1本の運転のため、庄内エリアの足は半分に。

もしバスのみで大阪市内へ出る場合は日出町で乗り換えとなります。

この路線を庄内駅まで利用して阪急宝塚線に乗り換え、が

今後の一般的なルートになるでしょうか。

 

 

明るい時間に乗れなかったのが残念ですが、阪北線の乗車レポートでした。

次回は『豊中西宮線』の乗車レポートです。