大阪を寝台特急サンライズ出雲・瀬戸号で出発したのを0日目とすると
この日が1日目。東京までやってきました。
ここからは東北・北海道新幹線で一気に北海道へ。
特急をさらに乗り継いで道北への拠点、旭川までの行程です。
2023年9月2日(土)
朝の東京駅丸の内駅舎。
荘厳なつくりはいつまでも憧れの存在です。
ここから本日の旅はスタートします。
稚内までの行程を図にしてみます。
こうやって見ても遠いですね。約1560kmの道のりです。
この日のうちに旭川まで行ってしまいます。
それでは、新幹線『はやぶさ』号に乗車しましょう。
東北・北海道・秋田・山形・上越・北陸の各新幹線が大宮まで路線を共有するため、
発車案内一つ見るのも圧巻です。
二面四線のホームで4分間隔の列車をさばいているのもすごい。
仙台以南の東北新幹線は初乗車。
いろんな新幹線を眺めているだけでテンション上がりました。
東北・北海道新幹線 はやぶさ号
東京 8時20分 → 新函館北斗 12時17分 はやぶさ7号 新函館北斗行き
盛岡以南の東北新幹線については、大宮~仙台間無停車の列車が『はやぶさ』で、
それ以外が『やまびこ』、郡山以南で折り返す列車に『なすの』の愛称が付けられて
います。
東京~新函館北斗間の最短所要時間は3時間57分。つまり、乗車する
『はやぶさ7号』は『はやぶさ』の中でも最速列車ということになります。
途中停車駅は大宮、仙台、盛岡、新青森と最小限に抑えた列車です。
多くの列車は盛岡まで秋田新幹線『こまち』を併結する他、盛岡以北で追加停車が
あるため標準的な所要時間は4時間20分前後となっています。
列車は定刻に東京駅を出発し、すぐに上野駅を通過します。
かつて東北・上信越方面への在来線優等列車始発駅だった上野駅。
北へ向かう人たちの玄関口でした。
上野東京ラインの開通で、残る常磐線特急も品川始発となり、ターミナル駅としての
性格が年々薄くなってきている上野駅です。
右手に尾久の車両基地を見ながら高架線を走行します。
『カシオペア』の客車が見えますね。
大宮までの区間は急カーブがあることや騒音対策から最高時速は130km/hと
在来線特急並に抑えられながら走ります。
唐突な飯テロ。
ちょっと贅沢な朝ごはんは、今回の旅と全く関係なく
米沢駅の名物駅弁、『牛肉どまん中』。
東京駅に売ってたんだもん。
うまい。
東京駅からの乗車率は6~7割程度。
しかし、「指定席は満席」である旨の放送があり、大宮からさらに乗車してくること
が予想されました。
埼京線の赤羽~大宮間は東北新幹線と一体となって建設が行われました。
およそ22分で大宮に到着。
予想通り大宮から多数の乗車があり、とうとう満席に。
自分の隣の席にも乗車がありました。
ここから新幹線の本領発揮。
宇都宮から先の最高速度は国内最速の320km/hとなります。
320km/h運転は、まさにすっ飛んでいくような感覚で、このまま離陸して
しまうんじゃないかと思ってしまうほど。
8月に福島県や仙台近辺を在来線でうろうろしていましたが、
あの道のりをこの速さか、とただただ感心していながら、
あっという間に仙台に着いてしまいました。
大宮から67分間無停車で、仙台に到着しました。
半分以上の乗客が仙台で降りていきました。
若干の乗車があり車内は6割程度の乗車率に落ち着きます。
引き続き320km/hでかっ飛ばし、約40分で盛岡に到着。
曇ってきました。
東京からトータル2時間10分で盛岡です。速い…
『こまち』の解放もないため、停車時間なくすぐ盛岡を出発します。
1982年に開業した最初の区間は盛岡で終わり。
盛岡以北は後年、整備新幹線として建設が順次進められた区間で、
フル規格ながら設備の関係で最高時速は260km/hに抑えられます。
乗客が4割程度となった『はやぶさ7号』は、新青森を目指します。
八戸なども通過し、盛岡から約50分で新青森へ。
新青森でさらに降車客があり、車内は2割程度まで減ります。
新青森駅停車中、
「この電車は北海道に参ります 北海道新幹線の新函館北斗行きです
仙台・東京方面には参りませんので、ご注意ください」
というアナウンスがしきりにありました。
確かに乗り間違えたら大変だ…
管轄もJR北海道に。
乗務員も交代したようで、
「北海道までの道のり、どうぞごゆっくりおくつろぎください」
と、丁寧なアナウンスがありました。
津軽半島を北上していきます。
奥津軽いまべつ駅手前で在来線(海峡線)の線路と合流。
線路幅が異なる三線軌条となります。
新幹線も最高速度は160km/h(青函トンネル内)となります。
青函トンネルを越えるまで、旧津軽海峡線の線路を在来線と共有します。
線路幅の問題は解決すれど、架線電圧は新幹線仕様の交流25000Vとなったため、
対本州の貨物列車についてはこの区間専用の機関車EH800の牽引となり、
在来線旅客列車は車両側で電圧問題をクリアしたクルーズトレイン『四季島』を
除いて走行することができなくなりました。
津軽海峡をまたぐ鉄道旅客輸送は新幹線が一手に引き受けています。
奥津軽いまべつ駅を通過。
貨物列車はご丁寧に駅の外を回り込むルート(待避線兼ねる)が確保されていて、
ホームは通過しません。
JR東日本 津軽線の津軽二股駅が隣接していますが、当駅を含む
津軽線(蟹田~三厩)は大雨による被災を理由にかれこれ1年以上運休となっています。
トンネルが連続するようにあって写真は撮れませんでしたが、
事前にトンネルに入る時刻がアナウンスされていたため電光掲示板は撮れました笑
定刻通り青函トンネルに入りました。
全長53.85km、世界一の長さを誇る海底トンネルです。
160km/hで走る新幹線で、抜けるのに22分かかります。
車内アナウンス・電光掲示板にて解説がありました。
かつてはトンネル内に2つの駅が存在しており、施設の見学ができました。
現在は『定点』と名前を変え、避難用施設となっています。
写真はその内、北海道側の竜飛定点。
時間通りに青函トンネルを抜けて北海道上陸!
在来線の線路から分かれて木古内駅を通過します。
昨年、道南いさり火鉄道から木古内で新幹線に乗り換えて本州に戻ったので、
車内アナウンスで、函館山の案内がありました。
田園風景が広がってくると、まもなく終着の新函館北斗です。
東京から1本の新幹線で北海道まで来てしまったよ。
約4時間乗りましたが、そんなに疲れません。すごいぞ新幹線。
12時17分 定刻通りに新函館北斗に到着。
ホームの先すぐに線路の終端があり、その先は札幌へ延伸すべく工事中。
札幌延伸開業は7年後、2030年度末を見込んでいます。
半島の先にある函館市・函館駅に寄っては距離・時間をロスすることになるため、
函館を名乗る新幹線駅がこの地に開業しました。
新幹線ホームは相対式二面二線、在来線ホームは二面四線の構造。
在来線のうち一線は、函館へのシャトル電車用切り欠きホームです。
在来線ホーム1・2番線と、東京方面の新幹線ホーム11番線は平行移動での
乗り換えが可能です。
せっかくなので函館に立ち寄ります。
新函館北斗 12時35分 → 五稜郭 12時46分 快速はこだてライナー 函館行き
新幹線開業と同時に五稜郭~新函館北斗が電化され登場した『はこだてライナー』。
毎時1本程度が運行されています。
この列車は五稜郭以外の途中駅を通過する快速タイプ。
先ほど新幹線から見たのと逆の景色を見ながら函館へ。
新幹線の高架が西へ離れていきます。
軽快に3駅を通過して11分で五稜郭に到着。
ここで下車します。
自動放送で、「五稜郭公園へおいでのお客様は、函館駅までご乗車の上、市電や
バスをご利用ください」という丁寧な案内がありましたが、
それに逆らって五稜郭に向かいます。
駅構内には、「それでも五稜郭駅から五稜郭へ行くんや」という異常者向けの
手作りのアクセスマップが貼り出されていました。
ほら、消費カロリーまで書いてある。歩くぞ。
駅前からは五稜郭公園を通るバスも出ており、ちょっと期待しましたが
目の前で逃してしまいました。
歩いて25分ほどで五稜郭公園に到着。
汗だくにはなりましたが、歩くのもいいぞ。二度とせんけどな。
この鋭角のお堀を見て、空から見るとあの形をしているんだろうと想像して
満足しました。
タワーにはのぼりません。
お堀の周りを三分の一ほど歩いて、
観光地からアクセス良い店舗だからかくそほど混んでました。店の外まで大行列。
そんなに時間に余裕がなかったので、近隣の別店舗へ。
めちゃめちゃ狭い店舗でしたが、5分ほどで席が空きました。
昨年も食べましたがリピート。
チャイニーズチキンバーガーとラキポテの定番セット。
美味しいんだもの。
地元客が多い店舗だったようですぐに次の待ち客が溜まっていくのを見て
ゆっくりはできませんでしたが、食べられて満足しました。
市電で函館駅へ向かい、そこから最北への移動、再開となります。
記事を書き始めた当初は旭川まで一気に書いてやろうと思っていたのですが、
このペースだととんでもない長さの記事になりそうなのでここで一旦区切ります。
次回、特急『北斗』と『ライラック』の旅。お楽しみに。