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各駅停車の行先は… 鉄道旅行記中心のブログです。

惜別 105系4扉車

奈良県から和歌山県にかけての地域密着ローカル線であるJR桜井線・和歌山線

この2つの路線にて、長年、主として活躍してきた105系車両が

昨年の9月30日を以て運用終了となりました。

 

大回り乗車和歌山線を通過する時など、何度もお世話になった車両。

広島の可部線で走行していたものと同じ種類、

少しだけ住んでいた奈良でも何度も見てきた車両で少し思い入れがあり、

9月下旬に乗り納め乗車してきました。

 

【11月頃に編集していた記事ですが今さら公開】

 

 

105系が走行していた和歌山線は、

五条からは王寺経由で大阪方面へ、

粉河などからは和歌山方面へ通勤需要を持つ路線。

そこで、朝は粉河から和歌山方面へ、

夕方は粉河方面へと快速列車の設定がわずかにあり、

初めて105系が充当される快速列車に乗車してみることにしました。

 

18時をまわった和歌山駅

 

向かいのホームには和歌山市行き、新型車両の227系1000番台が。

227系1000番台は3月のダイヤ改正から段階を踏んで導入され、

ついに10月1日、105系117系が担っていた全ての定期列車を置き換えました。

 

和歌山線で運行されていた117系

和歌山線で乗るには格別でしたが、3月改正で真っ先に置き換えられてしまいました。

117系の運用を全て置き換えたため、227系1000番台は紀勢本線にも運用を持っています。

 

和歌山線の快速列車の停車駅。

粉河まで通過駅があり、そこから各駅停車です。

ほとんどが休日ダイヤでは運休で、毎日運転は

和歌山18時53分発の五条行きのみとなります。

 

18時48分、折り返し快速列車となる列車が到着。

折り返しは意外にタイトである。

 

列車自体は列車番号を変えて奈良まで直通。しかし表示は五条行き。

 

乗車したのはトップナンバーであった。

 

快速が出れば、引上げ線からすぐに各駅停車が入線するため、

快速列車を見送る客が列を作っている。

 

 

快速列車は定刻に出発した。

次の岩出までは5駅連続の通過だ。

めちゃくちゃに早いわけでもないが、信号待ちなどすることもなく、

80km/h程度を保ちながらスムーズな足取りであった。

快速区間の終端、粉河まで、普通列車と比べて10分強の短縮で、

それなりに速達効果もあるようだ。

 

 

快速列車は比較的乗降の多い駅にしか止まらないため、

粉河を過ぎればもう車内はガラガラであった。

 

約1時間で、南海高野線との接続駅である橋本に到着。

となりには翌朝に備えて227系1000番台が留置されている。

 

停車時間があり、しばし撮影タイム。

橋本から五条の区間で県境を越える。

車内の乗客はほとんどいなくなってしまった。

 

和歌山線105系は、全車が103系からの転入改造車の4扉車である。

そのほとんどは常磐緩行線営団千代田線を走行していた1000番台からの改造だ。

1984年の和歌山線(五条〜和歌山)電化完成からずっと走ってきた。

 

103系1000番台の前面を残す編成もいた。

春日色と呼ばれた塗色をまとい、近年の単色化でオーシャンブルーに塗り替えられた。

 

沿線をPRする旅万葉ラッピングも数種類存在したが、消滅している。

 

 

105系になってから冷房改造がされている。

当初こそ一般的な集中冷房装置を設置する改造だったが、

乗車したこの編成を含め、バスクーラーによる簡易改造車も少なくない。

効きが悪く、懐かしい扇風機が残存している。

 

この編成は窓サッシが交換されているが、

この交換もわずかで、戸袋窓が残る編成もあり、

一昔前の103系の姿を残していた。

 

奈良県に入り、五条駅に到着。

 

引き続き奈良行きとなり、方向幕も変わった。

100kmを超える長距離運用である。

 

五条駅には留置線があり、奥にも105系がとまっていた。

 

夜中の駅で待つ国鉄通勤型電車。

 

乗客を待つ、いつもの光景も、もう見られない。

 

 

 

五条を出てからも乗客をほとんど増やさないまま、高田駅に到着。

時刻はすでに21時前である。

 

乗ってきた列車を見送り、交換となった和歌山行き列車も105系

 

この列車も和歌山まで2時間の長旅。

 

これを見送り、私は王寺方面へ。高田を後にしました。

 

当たり前のように行き交っていた105系はもう居ません。

10月1日から新車の227系1000番台が行き交っています。

 

広島の仲間を置き換えたのも227系。

可部線105系より3年長生きとなりました。

 

和歌山線に行ってももう会えないのは寂しいですが、

乗り心地改善・車上IC改札機導入・多言語案内放送と、

サービス改善に貢献する227系1000番台にこれから頑張ってほしいですね。