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各駅停車の行先は… 鉄道旅行記中心のブログです。

JR飯田線の秘境駅巡り【18きっぷで中部地方①】

先週までお送りした四国旅行記の次の旅行記

同じくほぼ10年前の2012年9月のお話です。

青春18きっぷを使ってJR東海エリアへ。

四国行きとは別の友人と二人で行ってきました。

こちらの旅行記にしばらくお付き合いください。

 

 

2012年9月3日(月)

 

朝の6時半すぎ、張り切ってJRの最寄り駅に行ったところ、

人身事故のため運転見合わせの張り紙が…

 

早起きしたのにがっかりしたのは言うまでもありません。

阪急で大阪へ先回りして友人と合流しつつ、

運転再開を待ったのでした。

 

2時間近く足止めを食らって大阪を出ることが出来たのは9時でした。

 

 

 

 

急な飯テロ。

名古屋までは順調に進み、お昼に食べたあんかけスパゲティです。

 

今回乗車するのはJR東海が誇る長大ローカル線の飯田線

豊橋口は毎時3~4本程度ありますが、奥に行くにつれ本数が減るわけで、

当初の予定より電車一本ぶん3時間の繰り下げとなっています。

なのでゆっくりしているわけですが、名古屋からは一気に行きます。

 

豊橋からいよいよ飯田線に乗車します。

2012年3月のダイヤ改正で119系が運用を終了し、

313系と213系で運行されるようになりました。

119系とのお別れはこちらの記事で紹介しています。

 

乗車したのは13時42分発の天竜峡行き。

313系のワンマン対応固定セミクロスシートの編成です。

 

 

飯田線豊橋を出ると西へ向かう東海道本線と並走。

船町・下地の二駅には飯田線にのみホームがあります。

また、この区間名鉄名古屋本線と線路を共有しています。

平井信号所にて名鉄と分離、東海道本線と分かれて北上を開始、

豊川までは複線で、折り返し列車が多数運行されています。

名鉄豊川稲荷駅が隣接する豊川を出ると単線となりますが、

新城駅まで30分に1本程度、本長篠駅まで1時間に1本程度の運行があります。

本長篠より先は山間部に入り、列車は日中2~3時間おきとなります。

 

豊橋から約2時間、中部天竜駅に到着。

列車行き違いのため9分停車します。

 

中部天竜から天竜峡までの区間天竜川沿いを走る

秘境駅が連続する区間となります。

 

その区間の中に、今回の目的地の一つがありました。

秘境駅界隈で有名なあの駅に降り立ちました。

 

 

小和田駅

 

豊橋から2時間半。小和田駅に到着です。

 

 

 

駅データ

【駅名】小和田 (こわだ)

【所属】JR東海 飯田線

【所在自治体】静岡県浜松市天竜区

【開業】1936(昭和11)年12月30日

【構造】地平駅、1面1線 (2008年まで2面2線)

【設備】無人

 

この地図によれば周囲とかろうじて道がつながっているように見えますが

道とは名ばかりの山中を行くことになり、ほぼ列車以外でこの地に到達できないという

まさに秘境駅小和田駅に一番近い小和田集落も無人となっています。

以前は住人がもう少しいたようですが、1956年、天竜川に佐久間ダムが完成した

ことで水位が上がり川に近いところは水没してしまったようです。

 

小和田駅の駅舎。木造で渋いです。

 

駅舎内はこんな感じ。取り残されたような机がまたいい感じ。

 

その机の上には駅ノートがありました。

 

窓口の跡がありました。

このような駅にも駅員が常駐してきっぷを売っていた時代があるんですね。

 

ちょいと駅から離れて散策することにしました。

道は下り方向に続いています。

確かに車は通れない道幅です。

 

民家のようなものがありましたが、やはり誰も住んでいないようです。

 

天竜川が見えてきました。 川幅が広いです。

 

頭上に川沿いを走る飯田線が。

 

川とほぼ同じ高さまで降りてきました。

道はまだ続いていましたが、ここで折り返して駅まで戻りました。

 

小和田駅の近くには静岡・愛知・長野の三県境があります。

静岡県内最後の駅で、次の駅から長野県に入ります。

また、豊橋から60km以上、かなり内陸の駅ですが

静岡県浜松市に属するのもこれまたびっくりです。

 

飯田からの特急『伊那路』が通過して行きました。

飯田線にも特急はあります。一日二往復の優等列車です。

 

岡谷行きの普通列車が到着。

約1時間の滞在で小和田駅をあとにします。

 

 

 

 

 

 

 

 

…約5分の乗車で下車。

もう一駅立ち寄ります。こんどは住人らしき方が降りていかれました。

 

 

中井侍駅

 

 

駅データ

【駅名】中井侍 (なかいさむらい)

【所属】JR東海 飯田線

【所在自治体】長野県下伊那郡天竜

【開業】1936(昭和11)年12月30日

【構造】地平駅、1面1線

【設備】無人駅 駅舎なし

 

小和田駅の隣の駅です。

こちらは無人となっていない集落の最寄り駅となっていますが、

飯田線の線路が天竜川沿いの谷間にある中、

集落は切り立った山の上にあるため、駅までのアプローチは

急坂の連続です。

 

降り立つことを提案したのは同行した友人。

なにやら飯田線が撮れるポイントがあるらしい。

 

こんな感じで。

茶畑の間を上がっていく感じです。

 

20分ほど歩いてこの高さ。

眼下に見える天竜川と線路。高低差がわかります。

もうすぐ豊橋方面への列車が通過します。

 

 

うまく撮れたかな?

 

 

よくもまあすごい所にも人が住んでるんだなあと思いました。

 

駅に戻ってきました。

時刻は18時すぎ。さすがに暗くなってきました。

 

一日8.5往復の列車が停車します。

列車まで一時間ほど駅で過ごしました。

 

19時を過ぎ、日が完全に落ちて真っ暗に。

 

待合スペースにのみ灯りがともっています。

ベンチの上のケースの中に駅ノートがありました。

 

中井侍 19:14 → 飯田 20:31 普通 上諏訪行き

今度は213系に当たりました。

通過駅のある普通列車で、今宵の宿がある飯田へ向かいました。

 

飯田駅に到着。

長い長い飯田線。旅は明日に続きます。

 

長い長い記事を読んでいただきありがとうございます。

次回は飯田線のとある名所へ。

そしてもう一つのローカル線に乗車し太平洋側に出ます。

お楽しみに。