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各駅停車の行先は… 鉄道旅行記中心のブログです。

【2012年8月】青春18きっぷで四国一周旅行⑤

約10年前の学生時代の四国一周旅行。

行程4日目はJR土讃線秘境駅を巡りながら帰路につきます。

 

 

JR土讃線は、香川県多度津駅から四国山地を縦断し、

高知を経て高知県窪川駅までを結ぶ全長198.7kmの路線。

路線のほとんどが山間部を走行し、カーブも多く、

特急列車には振り子式の車両が使用されています。

 

この日は高知駅から普通列車で北へ向かいます。

高知近郊の都市部が終わる土佐山田駅より先は

高知・徳島・香川の三県境の閑散区間

より山深いこの区間には魅力的な駅がたくさんあります。

 

土佐北川駅

慌ただしかったのか、朝の高知駅からの写真がありません。

高知駅7時03分の土佐山田行きに乗車し、土佐山田から阿波池田行きに乗り換え。

高知から1時間で土佐北川駅に到着です。

 

駅データ

【駅名】土佐北川 (とさきたがわ)

【所属】JR四国 土讃線

【所在自治体】高知県長岡郡大豊町

【開業】1960(昭和35)年10月1日→1986(昭和61)年3月3日移転開業

【構造】橋梁上駅 1面2線

【設備】無人駅 待合室・トイレあり

 


写真や駅データ記載の通り、橋梁上にある変わった駅。

1986年、土讃線の線路付け替えによってこの地に開業しました。

一日8.5往復(当時)の普通列車が全て停車します。

 

駅の下には吉野川の支流である穴内川が流れています。

 

遠くから見た駅全景。なんとも不思議。

島式ホームのため、橋に下から入り込むアプローチがシュールです。

駅の横の歩道で人も橋梁を渡ることが出来るようです。

 

待合室は駅へと向かう通路の途中にあります。

列車は見えないのでうっかりしていると乗り遅れてしまいそうです。

 

比較的狭いホームですが、通過列車は駅前後のポイントの影響で

減速して通過します。

 

約40分の滞在で土佐北川駅をあとにします。

反対方向の高知行き普通列車に乗車。

目指すは土讃線二大スイッチバック駅の一つ、あの駅です。

 

 

新改駅

 

土佐北川駅から15分ほどで新改駅に到着。

写真のホームは本線からずれた位置にあります。X状のスイッチバック駅です。

 

駅データ

【駅名】新改 (しんがい)

【所属】JR四国 土讃線

【所在自治体】高知県香美市

【開業】1947(昭和22)年6月1日 信号場から昇格

【構造】スイッチバック地平駅 1面1線

【設備】無人駅 待合室あり

 

駅舎はこんな感じ。

有人駅時代から変わらずに使っているため思ったより大きい。

 

最寄りの集落までは駅前の道を1kmほど下ったところにあるが、

利用者はほぼいないようで、平均乗降人数0人が続いている。

駅の標高は274m。隣の土佐山田が44mなのでかなりの急勾配の途中にある駅で、

スイッチバック構造なのも納得できる。

 

停車列車の時刻表。上り阿波池田方面には普通列車にも通過列車があり、

現に土佐北川へ向かう際に乗った列車も新改通過でした。

この区間普通列車は年々本数が減らされ、

2022年現在、新改駅の停車本数は上下3本ずつとなっています。

(普通列車の運行は上下5往復)

 

2時間40分ほどの滞在時間があるのですが、その間に特急列車が入ってきました。

南風1号中村行きとしまんと3号高知行き。

時刻表を見ると土佐山田で交換ですが、こちらが遅れていたようです。

スイッチバックなんて不要な2000系気動車ですが、すれ違いの際は

ホームに入線してくるようです。

 

手前2両が高松発の『しまんと』、奥の3両が岡山からの『南風』です。

 

山間の小駅に鮮烈塗装のN2000系がやってくるとギャップがすごいです。

 

さらに40分後。

 

次の下り列車がやってきました。

約20分の停車中に上下の特急をやり過ごします。

普通列車はともかく、四国の特急ネットワークはすごい。

 

 

連れが画になる夏の新改駅。

 

11時41分発 阿波池田行き

この列車で新改駅をあとにします。

この列車は待避なしにすぐ発車します。

 

まっすぐ続いている線路が本線。左にそれて新改駅ホーム。

この列車がいる線路が引上げ線です。

阿波池田行きの場合、逆向きでホームを出発して

引上げ線で向きを戻して先へ進むことになります。

 

さあ、続いての駅へ。

 

 

大歩危駅

 

秘境駅というわけではないんですが、ネーミングとその由来の大歩危峡見学のため

下車です。

 

 

駅データ

【駅名】大歩危 (おおぼけ)

【所属】JR四国 土讃線

【所在自治体】徳島県三好市

【開業】1935(昭和10)年11月28日

【構造】地平駅 2面3線

【設備】無人駅 自動券売機あり

観光地なので全ての特急列車も停車します。

 

駅全景。駅前は狭隘かつ急坂で、すぐにこんな駅を上から見渡せるところに来ます。

有効長がかなり長くとってあります。

祖谷のかずら橋へもここが最寄り駅で、ホームにミニチュアかずら橋があります。

 

ちょうど高知方面への特急列車がやってきました。

 

 

暑い中、歩いて30分ほどで道の駅大歩危へ。

 

道の駅辺りからは吉野川と川沿いの変質した岩がよく見えます。

詳しいことはわからんが何やらこの地形の成り立ちが珍しいらしい。

 

そしてこの対岸の川沿いをほぼ山に埋まる形で土讃線が走っています。

ようこんな険しいところに線路敷いたな。

 

吉野川の激流をボートが。

 

川下りもまたいつか。

 

 

駅へ帰りながら。

いや、道の駅の作り方も大概よ。

 

大歩危駅に戻ってきました。

 

黄昏の犬。駅舎内や周辺には著作権ギリギリの攻めた木彫り人形がいっぱいありました。

 

 

大歩危15:54→阿波池田16:29  普通 阿波池田行き

いよいよ四国一周旅行も終盤。帰路につきます。

 

特急退避をした隣の小歩危駅。

この辺りまで吉野川雄大な景色は続き、大歩危小歩危セットで

国の名勝に指定されています。

 

阿波池田16:32→琴平17:18 普通 琴平行き

非電化区間最終ランナーは1000形気動車

この区間にあるもう一つのスイッチバック駅、坪尻駅はこの列車は通過で、

訪問はまたの機会にすることとしました。

 

しあわせさん、こんぴらさん

こんぴら参りもまたの機会に。

 

琴平17:27→坂出17:58 快速サンポート 高松行き

四国上陸時と違い、原型の121系電車でした。

 

坂出からはマリンライナー山陽本線と乗り継いで帰宅。

はじめての四国一周旅行、(徳島はかすっただけになりましたが)楽しかったです。

 

このときは青春18きっぷでしたが、JR四国さんって企画きっぷを

たくさん出してくれているんですよね。

とある企画きっぷを使用しての四国一周旅行を数年後に敢行することになります。

その模様は先になりますが、またいずれ公開しようと思います。

 

さて、次回は同じくほぼ10年前。

四国旅行の次に行った旅行記をお送りします。

別の友人と中部地方へ二人旅。またまた青春18きっぷです。

お楽しみに。