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各駅停車の行先は… 鉄道旅行記中心のブログです。

JR可部線  あき亀山駅

やあ。

 

 

本当は旅行記の一部なんですが、

内容的にどのカテゴリに入れるか迷った末に

5年ぶりとなる【駅がたり】のコーナー第二回です。

 

2017年3月。

廃線となっていたJR可部線の可部〜三段峡区間のうち、

可部寄りの一部区間が復活する大変珍しい形で

可部〜あき亀山の1.6kmが延伸開業しました。

 

そんな復活区間に乗車すべく、あき亀山駅に向かったので

その時の様子をお伝えします。

2017年9月のお話です。

 

(トップ画像はバスが地面から生えてくるでお馴染み

牛田早稲田団地のそれです。)

 

 

午前中から昼過ぎにかけては広島のバスを乗りまわし、

久々の知人に会うなどしてからその流れで。

(思った成果がなかったので記事にしません)

 

広島交通バスで下大毛寺(しもおおもじ)バス停へ。

あき亀山駅から四番目くらいに近いバス停です。

 

JR可部線の可部以北の区間は2003年12月に廃止されました。

可部以南と異なり、最後まで非電化路線でした。

代替として可部〜飯室に広島交通の宇津・可部線が、

三段峡まで全線をカバーする形(線路に沿うのは飯室以北)で広島電鉄バスの三段峡線が運行されています。

後者は驚くべきことに広島市内直通です。

 

降りたバス停の下大毛寺は後者が走行する区間で、国道沿いにあります。

飯室やその先の団地まで広島交通広電バスの複数系統が走行し本数が多いです。

 

10分ほど歩いて可部線の線路沿いに来ると、

広島交通宇津・可部線の河戸バス停があります。

可部線の旧・河戸駅があった辺りで

時刻表が見えているとおり本数も少なく、

また道も大変狭いために中型バスで運行されています。

可部発着のローカル系統となっています。

 

あき亀山駅を出た227系の列車が見えました。

旧・可部線の路盤をそのまま再利用し、可部以南と合わせて

電化されています。

駅については旧・河戸駅の300m先にあき亀山駅が設定され、

可部駅とのおよそ中間地点に河戸帆待川という駅が新設されました。

 

先ほどから写真に見えているとおり、周りは住宅街であり、

可部以北の廃止以降、周辺住民による熱心な電化・復活に向けた運動があったようです。

 

 

あき亀山駅舎です。

 

駅データ

【駅名】あき亀山 (あきかめやま)

【所属】JR西日本 可部線

【所在自治体】広島市安佐北区

【開業】2017(平成29)年3月4日

【構造】地平駅、頭端式1面2線 側線あり

【設備】無人駅 自動改札・券売機あり

 

右に90度。

駅前広場の先には草が生い茂った空き地となっていますが、

病院などの施設の建設予定があるそう。

発展はこれからです。

 

駅舎から180度反対を向くと、まだまだ続く線路跡。

実際に撤去されていない線路がまだ見えます。

三段峡までの可部線は手つかずの部分がまだ多いように思います。

駅や橋梁など残っている施設も見受けられます。

 

改札口。

近距離切符のみの簡易な券売機と、バー省略タイプのこれまた簡易な改札機があります。

事務室に見える部分には駅員がいるわけではなく、

夜間滞泊の乗務員宿泊所のようです。

 

一応運行状況を提供する小さなディスプレイがあります。

改札内に待合室はなく、代わりに通路にベンチが置いてあります。

時刻表を見ると日中でも毎時3本の列車がありますが、

2021年3月改正で日中に緑井折り返しができたため、

現在は毎時変則2本となっています。

 

227系の列車が見えます。

手前の測線に電車が滞泊する運用があるようです。

また、可部線の保線作業の拠点ともなっているようで保線機械が見えます。

 

旅客ホームは頭端式の島式一面二線です。

4両編成に対応しています。

なかなかにシンプル構造の駅ですね。

 

ホームの駅名標

現在は可部線のラインカラーである違う色調の青色に変更されています。

 

 

すぐ発車の列車に乗車。

可部までの延伸区間は近隣住宅への騒音対策か、はたまた地盤が弱いのか、

列車は30〜40km/hの低速で走行します。

駅間距離も短いためあっという間に可部に到着しました。

 

 

隣の河戸帆待川駅と合わせて、コロナ渦前で一日1800人ほどが利用しているそうです。

大変珍しい事例ですが、復活延伸開業してよかったと言えるのではないでしょうか。

往路で乗ったバスは広島市の中心街、紙屋町・八丁堀へ直通するため強力なライバルとなっているはずです。JRにも頑張ってほしいものです。

 

 

さて、次回は旅行記に戻ってこの次の日のお話から。

廃止発表がすでにされていたJR三江線へと向かいます。

お楽しみに。