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各駅停車の行先は… 鉄道旅行記中心のブログです。

ことでんな一日。

 


7月のとある土曜日。

ことでんこと高松琴平電気鉄道に乗りに行きました。

電車でコトコト。

一日で三路線を乗車しました。

 

 

JR線で琴平駅に到着。

ちょうど土讃線の観光特急『四国まんなか千年ものがたり』が出発するところでした。

 

JR琴平駅から琴電琴平駅までは200mほど。

名所『高灯籠』のお隣、写真左奥の建物です。

 

JRとことでん琴平駅と、『こんぴらさん』こと金刀比羅宮の位置関係。

若干、ことでんの方が近いです。

旅館・土産物屋があるエリアを抜けて参道に入り、長い階段を上ってお参りとなるのですが、今回は参拝せずすぐにことでんに乗車して折り返します。

 

琴電琴平駅の様子。

有人駅で、窓口と自動券売機があります。

自動改札機はありませんが、全国共通ICカードに対応しており、

独自のICカード乗車券『IruCa』も発行しています。

 

 

ゴミ箱に描かれているのはことでんのイメージキャラクター、

イルカの『ことちゃん』親子。

ゴミ箱だけじゃなくことでんの至る所に登場します。かわいい。

公式ホームページではうどんをすすっています。ぞぞー。

 

待合室にあったのは本棚。

題してことひらまちじゅう図書館。

種類を問わずお店を中心に琴平のまちじゅう24カ所に設置されているそう。

微笑ま~。

 

 

 

 

前置きが長くなりましたが窓口で一日乗車券を購入し旅のスタート。

 

 

ことでん 琴平線

 

ファーストランナーは元京王5000系を譲受した1100形。

この編成は最近前面を改造し少し見た目の印象が変わっています。

 

ことでんを走る電車は全て他社で走っていた中古電車です。

現在は京王・京急名古屋市営地下鉄の車両で構成されています。

これら車両が入線する以前も自社発注の車両が少なく、各地からの

移籍車両が活躍していたことから『動く電車の博物館』と呼ばれていました。

 

また、1926年の琴平線開業時からの木造電車を動態保存し、

レトロ電車として貸切列車等で乗客を乗せて運行を続けてきました。

2021年に乗客を乗せての運行を終了、引退し2両が事業用車両となり在籍しています。

このときのさよならイベント、コロナ渦で二度延期され、11月に開催。

ぜひとも参加したかったイベントでした。

 

琴平線は、琴電琴平から高松築港までを結ぶ32.9kmの路線。

三つの路線を持つことでんの中で本線級の路線です。

讃岐平野を走るためトンネルはなく線形も比較的良いです。

日中は高松築港~一宮で15分間隔、一宮~琴電琴平で30分間隔の運行がされています。

基本的に2両編成ツーマンでの運行ですがラッシュ時に4両での運転がされるのも

琴平線だけです。

 

岡田駅で列車交換。

すれ違う列車は元京急1000形である1080形です。

すれ違いができる駅は島式ホームであることが多く、

構内踏切が残っている駅が多いです。

 

平坦な部分が多い琴平線ですがこんなところも走行します。

 

ここから本数が増える一宮駅

ここから複線になる…のではなく駅構内の有効長を長くとっており、

対向列車が駅に到着しきる前に出発することができます。

 

車両基地・工場がある仏生山駅

保存されているレトロ電車は庫内にいるのか姿を確認することはできませんでした。

 

 

 

さて、高松に来たらうどん!ということで

太田駅近くのとあるお店にやって来ました!!!

 

 

 

 

 

事情によりしばらく…ね。

綿密に予定を組んでいたのでここからしばらく

第二候補のうどん店を探すのに、旅に集中できませんでした。

 

 

 

一宮より先は列車の本数が増えるだけあって高松市街の住宅街を進みます。

降りた太田駅より先は三条~栗林公園の一駅間を除いて複線区間となり、

高架区間もあります。(うどん屋探してたので写真はなし)

 

瓦町駅に到着。高松築港まではあと二駅と近く、

長尾線志度線三線全てが接続するターミナル駅です。

 

ここで志度線に乗り換えます。(↑志度線ホームの写真)

 

 

 

ことでん 志度線

 

志度線は、瓦町駅から琴電志度駅までを結ぶ12.5kmの路線。

瓦町駅のホームは他の2路線と離れていて、線路がつながっていない孤立路線。

琴平線よりも早い1911年に瓦町の一駅隣、今橋~志度が開通。

線形が悪く急カーブが点在することからか、車両は全て

名古屋市営地下鉄より譲受した全長15m級の車両で統一されています。

今年4月にワンマン運転が始まったばかりのようです。(全扉乗降の都市型ワンマン)

日中は全線24分間隔での運転。JR高徳線と並走・競合しますが、

列車本数と駅の数(12.5kmに16駅)でJRを上回る地域密着路線です。

 

乗車してみると、車両の長さ・幅共に一回り小さいのが体感できます。

瓦町に近いほど乗客が多い感じで、乗ったときはそこそこの乗車率でした。

 

ところで、名古屋の市営地下鉄は第三軌条方式での集電となっており、

ことでんは架線からのパンタグラフ集電なので魔改造車両ということになります。

(パンタグラフ設置と冷房装置の設置を同時施工)

いま東京メトロ銀座線の車両が地方へ転出していっているのと同じようなことが

あったんですね。1998年から2002年にかけてのことだそうです。

 

住宅地を縫うように走る志度線ですが、車窓のハイライトはやはりここでしょう。

 

 

房前(ふさざき)駅付近で海岸沿いを走行します。瀬戸内海が一望できるのです。

 

この日、実は天気が心配だったのですが、このときだけ青空が見えて良かったと思ったものです。

 

瓦町駅から38分、終着の琴電志度駅に到着。

 

駅の様子はこんな感じ。

 

すぐ近くにJRの志度駅があります。

 

折り返し列車は3分ほどで発車します。

これに乗車して先ほどの房前駅へ。

 

 

 

まずは腹ごしらえ。

 

 

念願の讃岐うどん。徒歩5分ほど、『大谷製麺所』さんで一杯。

夏は冷やかけうどんで十分なんです。美味しかったです。

 

 

続いて列車の撮影へ。

 

海沿いを走ることでんが撮れるポイントへ。時間の都合上一発勝負。

 

 

 

ここも急カーブとなっているのでそろそろと志度行きの電車が通過。

もう少し広角で撮っても良かったかな…。

 

 

房前駅、列車待ち時間にて。 言われた気がした。

 

 

窓枠越しでもきれいな海です。

 

来た道を戻って、今度は長尾線に乗車します。

 

瓦町駅に戻ってきました。

長い通路を通って長尾線ホームへ。奥の島式一面二線を琴平線が使用しています。

乗り換え通路に動く歩道があるのですが、節電のため運転停止されていました。

 

長尾線高松築港まで琴平線と直通運転しています。

志度線到着と同時に長尾行きが出てしまうため、

時間つぶしに直通運転区間であるお隣、片原町駅へ。

 

京急700形を譲り受けた1200形。琴平線の一宮行きです。

この車両はことでんで唯一片側4扉です。

 

同じ1200形で乗車する長尾行きが入線してきました。

 

 

ことでん 長尾線

 

長尾線は、瓦町駅から長尾駅までを結ぶ14.6kmの路線。

ほぼ全列車が高松築港まで乗り入れる。

全線単線で、日中24分間隔での運転。

琴平線と異なり全列車が2両編成で運転されます。

1912年の開業で、当初の線路規格は志度線並だったものの、

後年の線路や設備改良で大型車(18m級)が入線できるようになった経緯があります。

 

ことでん1200形の車内。

座席の柄が、阪急民としては落ち着きます。

 

末端は田園地帯を走行するのんびりした路線でした。

 

瓦町から36分、終着の長尾駅に到着。

 

近くには四国八十八カ所巡りの八十七番札所、長尾寺があるので

行ってみることにしました。

 

駅から5分かからず長尾寺に着きます。

続く八十八番札所、大窪寺がそこですよ!みたいな看板がありましたが、

あとで地図を見るとなんのなんの16km離れていました。

 

八十七番、ながおじぃ~~!! (変なポーズはとっていない)

 

お参りしてすぐ駅に戻ってきました。

最終ランナー、高松築港行きに乗車します。

京急1000形の1300形です。

1080形と同じ種車かと思いきや、同じ京急1000形でも後期増備の車両で

仕様が色々異なるそう。

2007年と2011年のことでんへの入線で、2007年に旧型車を置き換え

ことでんの冷房車率100%が達成されたというが、そのとき離脱したのが

動態保存されることになるレトロ電車だというから驚きです。

 

 

高松築港駅に到着。ホームが高松城の石垣に面しています。

これにて一日でことでん全線走破!です。

 

 

時刻は17時。高松城址の玉藻公園を散策し、高松観光を終えました。

 

 

さて、ことでんを満喫し、帰宅するわけですが、

次回はこの遠征第二の目的である列車の乗車記をお送りします。

高松地区にやってくる貴重な国鉄気動車を乗り通し!

お楽しみに。