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九州の415系鋼製車に乗れた話。【福岡乗りつぶし旅②】

2022年9月22日。

この日は奇しくも、西九州新幹線開業に伴うダイヤ改正の前日。

ダイヤ改正鹿児島本線等の在来線では普通・快速列車の減便・減車を実施。

事前にJR九州公式からの発表(鹿児島地区を除いて)はなかったものの、

とある車両の引退が有力視されていました。

 

それが415系の鋼製車グループです。

JR九州の近郊型電車で唯一の国鉄型車両、415系

鋼製車は113系115系に準じた車体を持つグループ。

同一形式ながら途中から211系に準じた車体のステンレス車での製造となり、

グループが分かれています。

 

そんな415系鋼製車の最終運用日に乗車することができたのでレポートします。

 

 

 

まずは昼間の折尾駅

 

415系の鋼製車は大分車両センターと鹿児島車両センターに所属していました。

大分車については大分に所属していながら運用範囲はかなり広く、

山陽本線の下関~門司、鹿児島本線門司港~熊本、日豊本線の小倉~佐伯、

さらには佐世保にも顔を出していました。

中でも近年の主な仕事場は関門運用、北九州地区と日豊本線でした。

写真は北九州ローカル(折尾~門司港)に就くFo103編成。

 

九州ナイズされた方向幕。

 

415系鋼製車は2022年度に入った時点で大分車両センターに4両編成18本、

鹿児島車両センターに4両編成6本が在籍。

半数以上の編成がオールロングシートに改造されています。

JR九州なりの内装更新が施されています。

 

(これだけの数の車両が一斉離脱するダイヤ改正って…)

 

 

折尾駅で昼食をとり黒崎から筑豊方面に進んだため、この列車は見送り。

 

 

時間は進んで前回の記事の続き、行橋駅にて。

 

 

乗車する列車は新田原駅始発の下関行き。

運用は調べずに来たのですが、下関行きということで交直流車の415系であることは確実です。

 

待っている間に対向にも415系ステンレス車である1500番台のFo1514編成。

ステンレス車はこれからも継続して運用されます。

 

乗車する下関行きがやってきました。鋼製車です。

 

下関行き Fo123編成。こちらもロングシートの編成です。

 

行橋から小倉までは小倉近郊の混雑する区間で、

ロングシートを活かして多くの乗客を運んでいました。

 

40分ほどで小倉に到着。先行する日田彦山線の遅れで3分ほど遅れて到着しました。

小倉では停車時間があるのでホームに出ると…

 

隣のホームにも次発の下関行きとして415系鋼製車が。Fo126編成。

これだけ出会うと運用最終日であるのが信じられなくなります。

 

 

最後だからこの車両で交直切り替えを経験しようと下関へ。

門司駅構内に交直切り替えのデッドセクションが設けられていて、

現状、旅客列車は415系のみで運転されています。

 

交直切替区間を走行中の車内はこんな感じ。

電気が消えてもそれは日常なので誰も動じません。

 

 

小倉から14分で下関に到着。

奥に見えるのは山陰本線のキハ47。残念ながら115系は現れず。

 

 

JR西日本の駅で国鉄型車両と顔を合わせていたこの光景もこの日まで。

 

わずかな折り返し時間で門司へ戻ります。

 

乗車しているFo123編成はロングシートが赤モケットの少数派です。

 

 

 

 

 

 

門司からは再び下関行きとして折り返していきます。

 

折り返し準備中も交直切替の試験をするためか電源が落ちます。

一瞬ですが車内灯消灯、前照灯も片目点灯となります。

 

この列車の発車を見送って、415系鋼製車とさよならしました。

 

ダイヤ改正以降、交直切替区間をまたぐ区間の列車は原則小倉折り返しとなり、

日豊本線との直通列車も大幅削減となります。

415系でないといけない列車が大幅に減るため、列車本数そのものも減少するため運用削減となります。

九州内交流電化の祖、421系からの流れを汲む415系

国鉄時代から走り続けたその姿は見納めとなりました。

 

JR九州415系鋼製車、40年以上の長きに渡り

お疲れ様でした。

 

 

門司駅のコンコースには415系に関する写真や品々が展示されていました。

 

 

ところ変わって博多駅

 

長崎行き特急『かもめ』の最終列車の見送りに来ました。

 

新幹線開業によって、長崎本線肥前鹿島以遠へ直通する優等列車が廃止となります。

『長崎行き』の最終列車を見送りに、3番乗り場には多くの人が集まっていました。

 

特急『かもめ』45号 長崎行きは『白いかもめ』885系で運転。

自由席は満員で、指定席のデッキまで人が溢れていました。

 

駅員からは長崎本線の在来線を走ります最後のかもめ号」との案内がありました。

 

特急『かもめ』45号 長崎行きは、遅れてきた特急『にちりんシーガイア』18号からの接続をとって6分ほど遅れて22時16分頃、博多駅を出発していきました。

 

最終だから乗っておこうという人、ホームで見送っておこうという人、

たまたまそこに居た一般人、様々な人がいました。

 

「明日からの西九州新幹線『かもめ』もよろしくお願いします!」という放送と共に解散。

一晩で大きく変わる九州。

明日はどんな一日になるのかな、ねぇ、ハ●太郎?

次回は福岡近郊の未乗のJR線をめぐります。 お楽しみに。