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各駅停車の行先は… 鉄道旅行記中心のブログです。

南海多奈川線 深日港駅

第三回となる【駅がたり】のコーナーです。

南海多奈川線の終点、多奈川駅の一駅手前、

深日港(ふけこう)駅が今回の舞台です。

多奈川駅からは500mしか離れておらず、徒歩で訪問しました。

この駅が、南海多奈川線 第二の繁栄の舞台です。

 

 

府道側からみた深日港駅のホーム。

 

 駅データ

【駅名】深日港 (ふけこう)

【所属】南海電気鉄道 多奈川線

【所在自治体】大阪府泉南郡岬町

【開業】1948(昭和23)年11月3日

【構造】地平駅、1面1線

【設備】無人駅 自動改札・券売機あり

 

多奈川線開業の4年後に新設開業した深日港駅。

大規模工場への軍需輸送のために開業した多奈川線

戦後、艦船を造る工場は不要となり、施設の一部が改修されて港となりました。

そして開設されたのが深日港であり、深日港駅でした。

 

駅から港まではこの距離。信号を超えると海です。

先に海の方に行ってみましょう。

 

徒歩一分で岸壁に着きます。

 

淡路島の洲本に向かう航路が運航されているようです。(不定期運航のようでした。)

 

深日港が開設されて、当初は淡路島・徳島へフェリーが運航されていました。

一時期は友々島へも。

深日港はそのアクセス駅として設置され、難波駅から多奈川線直通の

急行列車も運行されていました。急行列車は本線の1000系までの各系列を

使用し最長6両編成で運行していたそうで、

多奈川線内各駅の有効長の長さ、深日町駅の交換設備跡などは

この名残だったんですね。

徳島への航路は大鳴門橋の供用開始後、1993年に廃止。

この直前に直通急行も廃止。

淡路島への航路も明石海峡大橋の供用開始前後に廃止や泉佐野港へ発着地が変更となりました。

2001年に友々島航路が休止、再開後も加太港発着となり、定期航路が消滅。

 

現在の洲本行きフェリーは久方ぶりに2017年以降試験的に運行されているものの

ようです。

 

港は釣り客で賑わっていましたが、みなさんマイカーでお越しのようで。

 

駅近くに戻って。

府道側は目の前が岬町役場です。

 

線路沿いには食堂、商店、旅館と旅の拠点ぽいものがずらずら。

 

歴史がありそうな建物です。

 

やっと駅の紹介。深日港駅の駅舎です。

自動改札・券売機が動かない時間帯があるのか乗車駅証明書発行機がありました。

右側奥が気になりますね。

 

改札内から見るとこんな感じ。

臨時改札口でしょうか。

港へのアクセス駅を担っていた時代に大勢の乗客をさばいていたのでしょうか。

 

立派な屋根に覆われたホームに列車が入ってきました。

乗降客は各列車ごとに10名弱いるようで、多奈川駅の閑散ぶりに比べると少しの

賑わいを見せていました。

 

ホームの多奈川方。ワンマン運転用のミラーが目立ちます。

使用されていない部分は柵がされて入れません。

 

ホームの屋根、年季を感じます。木製ですね。

 

とてもレトロな深日港駅の紹介でした。

やはり南海電車は海・港との関わりが強いですね。

次回の【駅がたり】コーナーもお楽しみに。

 

次の記事ですが、帰りに南海線から延びるミニ私鉄にお邪魔してきました。

お楽しみに。