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各駅停車の行先は… 鉄道旅行記中心のブログです。

島原から長崎へ。【西・南九州紀行④】

西九州新幹線(武雄温泉~長崎)

開業おめでとうございます!!

 

この記事は新幹線開業を前に長崎を訪れた旅行記です。

 

熊本からフェリーで島原へ渡り、

島原鉄道経由で長崎へ向かいます。

在来線特急『かもめ』の乗り納めも。

 

 

 

2022年7月17日 (日)

 

フェリーで島原に渡ると、熊本で崩れかけていた天気が持ち直していました。暑い。

 

島原港から徒歩5分ほどで島原港駅に到着。

現在はこの駅を起点に島原鉄道が運行されています。

 

島原港駅全景。2面2線構造ですが、片側のホームしか使っていません。

 

当駅より先にも線路が続いています。

2008年3月まで、35km先の加津佐まで路線を有していましたが、

乗客減を理由に廃止されています。

島原港以南の区間は1991年6月の雲仙普賢岳の噴火活動による火砕流と、度々発生した

土石流に悩まされた区間でもありました。

 

列車は回送列車で送り込まれてきました。

 

島原鉄道のキハ2500A形気動車JR九州のキハ125形と造りが似ています。

車内は基本ボックスのクロスシート、車端部にロングシートが設けられています。

 

お隣の島原船津駅には車庫が併設されています。

運行上の拠点となっているようです。

 

島原駅に到着。途中下車します。

 

ホームには池があり、鯉が泳いでいます。

 

島原駅。お城風の駅舎です。

『鯉の泳ぐまち 島原』

次の列車まで1時間ほど散策しようと思います。

 

島原駅からすぐに見える島原城天守。1964年に復元されたものです。

 

お城の周りをぐるり、武家屋敷や街並み保存地区を見てまわりました。

 

アーケードの中にも池と鯉。

島原は湧水が豊富な地で、道路の脇には用水路。

生活に水が溶け込んだ街なのです。

 

その流れる水の中を鯉が泳いでいるのです。

 

一駅島原港寄りの霊丘公園体育館駅近く。

蒸気機関車C12と同型で、島原鉄道で使用されていた機関車が保存されていました。

 

 

霊丘公園体育館駅から再び列車に乗り込みます。

天気が回復したため、一度寄るのを諦めかけた絶景駅へ。

 

 

 

大三東駅

大三東と書いて、『おおみさき』と読みます。

 

目の前が有明海。(めちゃめちゃ潮が引いてますが)

海に面した相対式二面二線の小さな駅です。

 

この駅、どこかで見たことある人、多いのではないでしょうか。

 

島原方面行きホームにその答えが。

 

マクドナルドのCMに登場している駅なのです。

「夏の作戦会議」と題してこの大三東駅のホームに女子高生が椅子を並べて話しています。ちょうど訪問時期に放映されていたCMで、他にも他社の清涼飲料水のCMにも登場しています。

 

テーブルと一体となった引き出しに駅ノートが収納されています。珍しい形ですね。

 

もう一つの名物が、ホームになびく黄色いハンカチ。

島原鉄道の車両が黄色いのにちなんで立ち上げられた町おこしプロジェクト

『しあわせの黄色い列車王国』の一環で、幸せ祈願の場所となっています。

なお、ハンカチはホーム上のガチャガチャで購入することが出来ます。

 

下り列車がやってきました。

 

黄色い列車と黄色いハンカチ、青い海、青い空。映えますね~。

 

滞在時間は40分ほどでしたが、その間に列車だけじゃなく車で訪れる人もいて、

にぎわいを見せていました。

 

再び諫早行きの普通列車に乗車します。

 

古部駅。この駅も有明海に面した駅です。

 

諫早に近づくにつれて少し内陸に入っていきます。

 

愛野駅

愛が付く駅はピンクに塗られがちです。

 

大三東から56分。JRと接続する諫早駅に到着。

 

 

新幹線歓迎ムード全開。諫早駅も新幹線停車駅です。

 

西九州新幹線の工事に合わせて、橋上駅舎の新しい駅舎に建替えられました。

駅前にロータリーが整備。写真に映る正面の白い建物は、役目を終えた

諫早バスターミナルです。

 

諫早駅の改札正面自由通路です。すでに新幹線の案内が。

 

JR在来線の改札口の表示です。長崎本線大村線の交わるジャンクションです。

特急かもめの表示は見納めとなります。

 

COME ON! KAMOME!』新幹線はもうすぐです。

 

新幹線と並んで改札口が設けられ、このスペースには乗り換え改札が設置されるようです。

 

諫早駅ホーム。二面四線構造です。

同レベルの地平、壁の向こうに新幹線ホームがあります。

 

こちらの特急かもめ31号に乗車します。

 

乗車位置を示す札。

 

長崎方面から小長井行きの普通列車が入線しました。

415系1500番台での運転です。

 

諫早駅電車の組み合わせ。

 

9月23日、西九州新幹線の開業と同時に在来線の長崎本線は大きな転機を迎えます。

新幹線の開業と同時に、在来線の特急『かもめ』は廃止され、

新幹線とのリレー特急『リレーかもめ』佐世保線 武雄温泉発着で運行されます。

佐賀県内は特急『かささぎ』が設定されるものの、肥前鹿島~長崎に

定期優等列車の設定がなくなります。

合わせて、肥前山口駅から改称される江北~諫早間の運営方式が変わり、

線路施設の管理を、佐賀・長崎両県が出資する一般社団法人

『佐賀・長崎鉄道管理センター』が行い、JR九州第二種鉄道事業者として

引き続き列車の運行を行います。

その関係か、博多から直通の特急電車の運行がなくなる肥前浜~長崎間の

電化施設が廃止され、非電化となります。

長崎界隈から特急だけでなく電車も見納めとなってしまうのです。

 

 

諫早 18時35分→ 長崎 18時54分 特急かもめ31号 長崎行き

 

特急『かもめ』乗り納めは白いかもめ。

所要時間短縮のため建設された市布経由の新線を振り子を駆使してフルスピードでぶっ飛ばします。

 

約20分の乗車はあっという間。

885系車内の案内表示、終点 長崎

 

長崎に到着しました。完成している新幹線ホームが見えます。

長崎駅も新幹線工事と共に高架化。新装なりました。

 

折り返し博多行き特急かもめ表示。

 

長崎駅の駅名表示とともに。

 

特急かもめは長崎駅の3・5番乗り場から発着していました。

5番乗り場の有効長は長かったのですが、この長さのホームも

ほとんど使われなくなってしまうのでしょうか。

 

長崎駅にて3並び。電車は長崎駅からいなくなってしまいますが、

奥の気動車YC-1系はこれからの主役です。

 

最後に特急かもめの停車駅スクロール。

特急かもめ おつかれさまでした。

 

在来線コンコース。

地平駅時代の長崎駅にも来てみたかったです。

 

新幹線のスペースはまだ明かりがついていません。

N700S 『かもめ』の顔出しオブジェが。

 

開業が近いんだな、と感じていました。

 

 

 

さて、街に出るか…

…と駅の表に出ようとしたときの光景です。

 

 

駅前が塞がれているではありませんか。

路面電車の走る駅前の大通りまでは延々と仮の通路を進んでいくこととなります。

 

長崎駅、駅舎は完成しているものの、

駅前の再開発は手をつけたばかり、という状況です。

 

通路から駅を見るとこんな感じ。

この更地の部分に、これまで地平の長崎駅がありました。

ホームに加えて留置線があったため、土地は広大です。

その土地を西側に避ける形で高架の新幹線駅、さらに在来線駅が建設されたため

このようなことになってしまったようです。

 

長崎駅隣接の商業施設、アミュプラザから新幹線のホームはこんなに小さく見えます。

利便性は正直あんまり良くないです。

空いた土地に色々出来るみたいですが、早々に動く歩道を作るとか

何かしらの対策をしてほしいものです。

 

 

夜、稲佐山に登って絶景の夜景を堪能しました。

ロープウェイが高いので片道ケチって麓の公園にあるバス停まで歩いたら

暗くてめちゃめちゃこわかったです。

 

そして長崎駅の飲食店に滑り込みで入り、人気店の皿うどんを。

美味い。

 

次の日は早く出てしまうので長崎要素はこれだけですが、

また時間を掛けて訪れてみたい街だと思いました。

新幹線に乗ってまた来るぞ!

 

 

旅の三日目の様子はまた次回。

大村線松浦鉄道を満喫します。お楽しみに。