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各駅停車の行先は… 鉄道旅行記中心のブログです。

岳南電車と静鉄電車。【春の静岡私鉄旅③】

私鉄線のことを『○○電車』と呼ぶのは関西の文化だと思っていたのですが、

私鉄路線が多いここ静岡県にもそんな文化があるようです。

 

この日は、昨晩夜景を楽しんだ岳南鉄道線に朝から乗車。西へ向かって、

JR線と並行するインターアーバン、静岡鉄道に乗車します。

 

 

2024年2月18日(日)

 

富士 7時43分 → 吉原 7時47分 東海道本線 普通 三島行き


富士駅より東海道線を一駅戻って岳南電車の始発駅、吉原へ。

 

 

吉原駅に到着。

 

 

岳南電車のホームは、JRホーム西側の跨線橋を渡った先にあります。

跨線橋入り口には時刻表。

 

 

JRホームより岳南電車のホームを見ます。

鉄道敷地が広く見えますが、

近年まで運行していた貨物列車の発着に使われていた線路です。

 

 

 

日中の岳南電車の旅。

 

改札口よりホームを見ます。

 

吉原 8時01分 → 岳南江尾 8時23分 岳南鉄道線 普通 岳南江尾行き

 

車両は昨夜と同じ。短区間岳南電車には、2両編成が2本、1両編成の電車が2両、

計4本6両しか車両がありません。

 

 

レトロでメタリックな車体が良いですね。

 

8000形(元京王3000系)の運転台。

ワンハンドルマスコンとなっていたり、随所が改良されています。

 

旧来からのスイッチ類にワンマン運転用のスイッチ。

 

ジリリと鐘が鳴って出発。

日曜朝の下り列車は信じられないくらい静かです。

 

昨日は楽しめなかった景色を楽しみます。

JR線に沿って西へ進み、左にカーブして離れていきます。

 

1駅目は、珍駅名のジヤトコ前。

すぐに工場を持つ企業名に由来します。

 

2駅目は、吉原本町。 吉原は、富士市の市役所がある街。

街の中心部へは岳南電車が便利、というわけです。

郊外へ向かう列車には誰も乗ってきません。

 

本吉原駅で上下列車の交換。 キノコ型、独特の形状の

本吉原駅のプラットホーム上屋は国の有形文化財に登録されています。

 

すれ違うのは9000形(元京王5000系)。昨日夜と同じペアのようです。

 

昨夜降りた岳南原田駅を過ぎると、配管たっぷりの工場のすぐ脇を走行。

 

車窓は臨場感たっぷりです。

右は巨大メーカー、日本製紙の工場です。

 

かつては岳南鉄道の上客だったのでしょう、

積み下ろしホームの跡が見えました。

 

比奈駅を過ぎると、これまた貨物の発着に使われていたであろう線路が。

 

そのまま岳南富士岡駅に到着します。

役目を終えている電気機関車たちが留置されています。

がくてつ機関車ひろばとして公開されていて見学もできるようです。

 

岳南電車の検車庫がある駅です。

 

とうとうお客さんがいなくなってしまいました。

 

吉原から21分。終着の岳南江尾駅に到着。

 

線路の先は住宅地となっています。

線路の跡がけっこう見えたので、この駅もかつては賑わっていたのだろうな。

 

駅舎。

質素ですが、有人駅だった時代を感じさせるつくり。

 

駅舎に扉がないので、冬は寒そうですが、ベンチがありました。

 

現代に残る伝言板

ホーム。現在は1面2線のつくり。

すぐ近くを東海道新幹線が通ります。

 

改めて車両をまじまじと。

この塗装、似合っていますね。

 

行き先表示は往復表示のサボとなっていました。

 

駅のホームには花が植えられていました。

 

 

同じ列車で吉原駅に戻ってきました。

帰りは、さすがに街の方に向かう列車なだけあって

途中駅でどんどんと乗客を拾い、座席が埋まる程度の乗車率で

吉原に着いたので、一安心しました。

 

 

実は各駅から富士山が見える岳南電車

しかしこの日は雲があって、その姿を拝むことはできませんでした。

夜景&富士山ウォッチングにぜひ岳南電車へ。

 

 

 

吉原 8時59分 → 清水 9時26分 東海道本線 普通 豊橋行き


東海道本線普通列車で清水へ。

 

 

清水駅に到着。

立派な橋上駅舎を持つ駅です。

 

清水は、漫画家さくらももこ氏の出身地であり、『ちびまる子ちゃん』の舞台。

 

 

JRの清水駅から徒歩10分ほどで、静岡鉄道の清水側ターミナル、

新清水駅に着きます。

 

 

静鉄電車の旅。

 

新清水駅は、頭端式ターミナル。

2面2線の構造で、1番線にのみ降車ホームがあるようです。

 

新清水 9時52分 → 新静岡 10時15分 静岡鉄道静岡清水線 普通 新静岡行き

 

静岡鉄道の電車は2両編成。

2016年より導入されている新型車両、A3000形です。

 

 

静岡鉄道 静岡清水線は、新清水~新静岡間11.0kmを結ぶ路線。

清水と静岡の間、JR東海道本線と並行しますが、この区間

JRには間に2駅しかないのに対し、静岡鉄道は全15駅。

細かく駅を設ける地域密着型の私鉄路線です。日中は8分間隔、

ラッシュ時間帯は1時間に最大11本という高頻度の運転間隔も特徴です。

全列車でワンマン運転が行われています。

 

 

新清水駅の隣、入江岡駅から狐ヶ崎駅まではJRと完全に並走します。

 

およそ中間にある県総合運動場駅は2面4線の待避可能駅。

現在は全ての列車が各駅に停車していますが、2020年まで優等種別が

運転されていました。コロナ渦における減便で設定がなくなったままとなっていて、

運転されていないものの、車内に掲示されていた停車駅案内には種別が残って

いたので、今後、再設定もあるのかもしれません。

 

県総合運動場駅を出るとJR線をオーバークロスしてJR線の北側に出ます。

ここは古庄駅。静岡鉄道線の各駅にはホーム柵が整備されているなど、

設備が整えられている印象です。

 

新清水から15分。長沼駅には車庫が併設されています。

新清水方面のみ待避可能となっています。

駅手前から入庫する配線になっているため、新静岡からの入庫列車は

一駅手前の柚木駅までの客扱いとなります。

 

新静岡まであと1駅、日吉町駅。

静岡鉄道に乗れば街の中心や住宅街へとダイレクトに向かうことができます。

沿線民にはJR線とうまく使い分けられていそうです。

 

新清水から23分。新静岡駅に到着。

こちらも頭端式ターミナルで2面3線の構造。

 

やはり静岡側が利用が多く、程よい乗車率で到着しました。

 

新静岡駅は、JR静岡駅から歩いて7分ほど離れているものの、街の中心部に位置し、

大型商業施設『新静岡セノバ』の1階にあります。

静鉄グループのスーパーや、同グループのバス(しずてつジャストライン)のターミナルが入居しています。

 

静岡鉄道は大手私鉄には数えられない中小私鉄の一つですが、

元気さを感じられる路線でした。

 

 

静岡からさらに西へ向かい、浜松周辺の路線に乗車します。

続きはまた次回。お楽しみに。