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各駅停車の行先は… 鉄道旅行記中心のブログです。

さよなら 京都支所の113・117系電車。

お久しぶりの更新です。

 

JR西日本 吹田総合車両所京都支所に所属する国鉄型の113・117系電車。

2010年台以降は地域統一色の緑色一色の塗装に塗られて湖西線草津線で活躍してきましたが、

2023年4月1日を以て運用を終了しました。

 

運用終了直前、最後に大回り乗車で乗り納めしてきたのでレポートします。

 

 

2023年3月26日(日)

 

まずは大阪から新快速で京都へ。

 

3番乗り場に停車中の列車は、117系を使用した普通 近江舞子行きです。

 

S4編成。 6両編成です。

 

京都の117系は、8両編成が2本と6両編成が6本在籍していました。

8両編成は末期は波動用として運用。金光臨などの団体列車で走り、

時折代走等で湖西線で運用されていました。

うち1本は『WEST EXPRESS 銀河』へ改造の種車とされました。

6両編成は2005年頃に福知山線から転属してきた編成で、

セミクロスシート化された300番台車が中心です。

2022年10月改正以降の運用は2運用のみ。

さらに今年3月18日改正以降は1運用のみで代走扱いでした。

昼過ぎまで湖西線で走り一旦入庫、夕方から草津線に入り、柘植駅滞泊ということで、

この運用に合わせて出かけてきました。

 

湖西線 近江舞子行き』の表示幕。

 

車内はこんな感じ。

宮原在籍時代に混雑・遅延対策で扉付近がロングシート化改造されています。

 

117系のホーム、近キト管轄の路線図。

 

9時12分、普通 近江舞子行きは京都を出発。

轟音をたててトンネルを通過します。

 

大津京駅に到着。

新快速に道を譲るために停車します。

 

大津京駅に停車中。

かつては新快速で運用されていた117系

年月が経ち、新快速に道を譲るローカル運用に徹してきました。

 

117系といえば木目調の妻面。

これがまた高級感というかこの形式の特別な感じを演出してきました。

2枚扉の117系は運転室直後までクロスシートが並びます。

 

おごと温泉駅

琵琶湖を右側に見ながら高規格な高架線を快走していきます。

 

クロスシート部はもちろん転換クロスシート

このクロスシートがふっかふかでとても気持ちいいのです。

 

私事ですが関西に引っ越してきて最初の居住地が奈良で、

当時奈良線の快速電車に117系が使用されていました。

また、関西近郊の大回り乗車では草津線和歌山線117系にはお世話になり、

西へ青春18きっぷで向かうときには快速サンライナーに乗り、

117系は縁がある車両であると勝手に思っています。

 

この特別な車内ともあっという間にお別れです。

 

約50分の乗車で近江舞子に到着です。

 

近江舞子駅に佇む117系

折り返しは回送列車となって京都へ戻ります。

 

 

偶然にも223系1000番台のトップナンバーと並びました。

 

3扉となりましたが車内は転換クロスシート

系譜はしっかり引き継がれています。

こちらも登場から28年が経とうとしています。信じられん。

 

京都地区からの引退後、『WEST EXPRESS 銀河』を除く117系

岡山地区での数少ない運用のみになります。こちらも227系の導入を控えて

予断を許さない状況です。

(編入車を含めると山口県内の山陽本線で運用される115系3500番台が有)

 

米原駅にて。

琵琶湖をぐるっと回って湖東地区へ。

こちらも117系の系譜を引き継いでいそうなJR東海311系

 

草津線に乗り換えるために草津駅で下車。

乗り換え通路には113系の数々の写真と共に惜別コーナーが設けられていました。

 

草津駅草津線ホーム。

下り新快速からの接続を受けてすぐに発車する貴生川行きに原型ボックスシートが見えたため撮影する間もなく乗車です。

 

 

京都支所の113系は2022年度当初で4両編成16本が在籍。

5700番台中心のC編成と7700番台中心のL編成に大分され、

かつては嵯峨野線の運用も担っていたため大所帯でした。

2010年3月改正で嵯峨野線運用は221系に置き換えられ終了。

余剰車は広島地区へと転属していきました。

コロナ渦に入った2022年3月ダイヤ改正にて近畿各線で減便減車が行われ、

余剰となった223・221系日根野網干・宮原より京都に転入。

117系と共に置き換え対象となり、2022年10月改正にて湖西線の運用が大幅減少。

車両転配の準備が整う今年3月末を以て湖西線草津線の運用から退きます。

高速化改造前の700番台は1974年の湖西線開業時から、

2700番台は1980年の草津線電化開業時から走り続けている車両(編入改造車あり)で、

一つの歴史が幕を閉じることになります。

 

JR西日本113系は長期使用を前提に延命工事を施し、年度による施工内容の違いや

施工の有無等で同じ番台でもバリエーションが豊富なのが特徴です。

乗車したL5編成は5700番台の編成ですが、

両先頭車が延命N工事施工車、中間2両は40N体質改善を受けた車両です。

40N体質改善工事では、使用年数40年を想定した内外装の徹底したリフォームが施され、座席の転換クロスシートへの交換や窓サッシの更新、内装材質の更新等、

223系に準じた車内設備へ更新が行われています。

 

先頭車両は延命N工事施工車。

延命N工事は分割民営化当初に行われた延命工事で、初期車を対象に実施。

内装の材質や部品交換程度のもので、車内の座席配置はそのまま。

結果としてほぼ原型ボックスシート車が残ることとなりました。

 

シートピッチが狭いタイプのボックスシート

これはこれで味があるものです。

 

113系700(→5700)番台は寒冷地を走る湖西線のための番台区分で、

それまで115系にしかなかった扉の半自動機能を搭載したもの。(当初は手動)

現在はボタンが取り付けられ、ボタンによる自動開閉となっています。

2700(→7700)番台もそれを踏襲した区分で、シートピッチ拡大車、かつ扉の半自動機能搭載車となっています。

 

ノスタルジックな車内で過ごす貴生川ローカルの乗車もあっという間。

25分ほどで貴生川駅に到着です。

 

延命N工事車と40N体質改善施工車の差は外から見て歴然。

緑一色になる前は前者は湘南色、後者はリニューアル色に塗られ、塗装面でも混結となっていました。

 

先頭車両のクハ111-5717。

窓が金属押さえとなっていて、この工事もJR西日本独特です。

 

短い折り返し時間で折り返していきました。

 

貴生川駅近江鉄道信楽高原鐵道も乗り入れるターミナル。

次の柘植行きを待ちますが、冷たい雨に気温は9℃。

ちょっと春めいた格好してたのでめちゃくちゃ寒かったです。

 

吹きっさらしで待つこと30分。対向の草津行きはL9編成。

先ほどと逆の組成パターンで、先頭車が40N工事施工車です。

 

柘植行きも入線してきました。

草津線の日中運用3本は全て113系。あと数日での撤退が信じがたかったです。

 

柘植行きはL14編成。7700番台で、全車が30N体質改善工事を受けています。

 

30N体質改善工事は40N体質改善の後継となる更新メニューで、

接客設備以外の更新が省略され、費用が削減されています。

天井付近や窓枠に113系らしさが戻ってきています。

 

貴生川より先の草津線といえばバウンドするような乗り心地。

轟音モーター音を聞きながらここを通過するのが最後かと思うと惜しくなります。

 

20分ほどで柘植駅に到着。

このホームに緑色の国鉄車がいる光景も見納めです。

 

JR東日本・東海・西日本・四国に継承され、各地で活躍した113系

残すは岡山地区・福知山地区での活躍を残すのみとなります。

岡山の113系は全車が体質改善工事済み。

113系ボックスシート車は福知山車のみとなります。

 

京都支所の113・117系電車、長きにわたりお疲れ様でした。

 

 

京都支所への転入車両には日根野からの車両(223系2500番台)があり、

これがこれからの日常です。新天地での活躍、期待しております。

 

 

以下、おまけ。

 

 

関西本線大和路線と乗り継いで久宝寺駅

大和路線に残る国鉄型、201系。

こちらも活躍はあと少しか。

 

 

おおさか東線に乗り継ぎ、切符の精算のため南吹田駅で下車。

 

おおさか東線の『うめきた新駅』への乗り入れが始まりました。

 

大阪駅の地下ホーム、運転士スタフには区別のためか梅田大阪とありました。

 

 

新たに開業した大阪駅地下ホーム。

 

現状では2面4線のホームは使い分けがされており、

21番のりば→新大阪・京都行き特急列車

22番のりば→おおさか東線(メイン)

23番のりば→おおさか東線(一部・直通快速)

24番のりば→関西空港南紀方面特急列車

 

24番のりばには全てが可動する世界初のタイプのフルスクリーン式ホームドアが設置。

このホームドアの見物に多くの人が集まっていました。

 

各種デジタルサイネージや顔認証改札機など新技術の実験場となっている『うめきた新駅』。

なにわ筋線計画と合わせてこれからの発展が楽しみです。