Local bound for…

各駅停車の行先は… 鉄道旅行記中心のブログです。

函館市電と道南いさりび鉄道。【道南旅行記⑤】

3泊4日の北海道旅行もいよいよ最終日。

この日は函館を観光したのち、道南いさりび鉄道から青函トンネル経由で

北海道を脱出します。

函館市電も全線乗っちゃいますよ。

 

 

2022年9月6日 (火)

 

函館観光といえばの函館朝市。新鮮な海産物が並びます。

海鮮はホテルの朝食の海鮮丼で満足したのでサッと見るだけ。

 

青函連絡船記念館、摩周丸

青森の八甲田丸と共に連絡船の往時を伝える博物館となっています。

 

金森赤レンガ倉庫。

中はお店に改装され、ショッピングスポットとなっています。

まだ朝の営業開始前。

 

函館市街南部は函館山に沿って坂の街となっています。

 

その坂の中で有名なのがこの八幡坂。

様々なロケーションにも使用されています。

 

なんとか函館市電を絡めて。

 

坂を登ったあたりには洋風建築の建物がたくさんあります。

兵庫県民なので神戸の北野辺りの風景と重なります。

 

函館どつく方面に歩いているのですが、全ての坂に

名前がつけられていて、その全てが個性的。

いい街だな~。

 

函館駅から1時間40分ほどの散策を終え、

函館どつく前電停へ。

2路線ある函館市電のうち1つの終点です。

 

函館市電

運営体の正式名称は函館市企業局交通部

路線総延長は10.9km。

2系統:湯の川~五稜郭公園前函館駅前~十字街~谷地頭

5系統:湯の川~五稜郭公園前函館駅前~十字街~函館どつく

の、2つの系統が運行されています。

系統番号が飛んでいるのは1990年代の路線縮小前から系統番号を変えていないため。

写真の車両に乗車。

 

2路線の合流地点、十字街で下車。

方向が違うので乗れなかったのですが、味のある古い車両も走っています。

 

少し待ってやってきた谷地頭行き。

 

8分で谷地頭に到着。

 

函館山の麓に位置する函館八幡宮函館公園

最寄り電停です。

谷地頭温泉という温泉もあります。

 

谷地頭といえばこの特徴的な坂。

柳町電停あたりを峠として下りきった位置に谷地頭電停はあります。

この坂はロマンス坂と呼ばれているそうです。

 

ロマンス坂を市電が下っていきます。

柳町電停からこの折り返しに乗車。

 

全国で見るとうれしくなるアルナ工機1997年製造の8000形。

実態は1963年製の800形の車体更新車です。

 

谷地頭から約45分。函館駅五稜郭公園を通り過ぎ、終点の湯の川電停に到着。

函館有数の観光地、湯の川温泉を越えた先にあります。

これにて函館市電完乗。

電停がある交差点を越えると温泉にまつわる神社、湯倉神社があります。

 

1つ前の電停、湯の川温泉が温泉街の最寄り。

足湯と市電。

 

残念ながら温泉に浸かる時間はなく、函館駅に戻ります。

この1両きりの存在である8100形。

この車両も旧型車の車体更新車ですが、中央部のみの低床車。

確かに中央部はノンステップでしたが、運賃箱はがっつり段差を登った運転台後ろにあり、どうするのか疑問に思いました。

 

時間があれば五稜郭にも…と思っていましたがいい時間になってきました。

そろそろ函館を発つ時間が迫ってきました。

 

函館ローカルグルメ②

ラッキーピエロ』のチャイニーズチキンバーガー。

奇抜な外見でおなじみのローカルハンバーガーチェーン。

この三点セットが定番だそうで。

チャイニーズチキンバーガー、なんともいえない美味しさでびっくりしました。

グラタンみたいな味付けになっているラキポテも最高。 あ~また食べたい。

 

 

好立地の人気店ということで平日にも関わらず実は30分近く待って食べた『ラッキーピエロ』。

間に合うギリギリの時間でかきこみ、函館を発つ列車に乗車。

お土産購入や乗車券の確保を事前にしておいて本当によかった。

 

 

道南いさりび鉄道線に乗車です。

 

道南いさりび鉄道

2016年3月26日、北海道新幹線新函館北斗開業時に並行在来線として

それまでのJR江差線から経営分離された第三セクター鉄道です。

五稜郭から木古内までを結び、全列車が函館に乗り入れます。

本州とを結ぶ特急・急行列車の運転がなくなり、定期旅客列車は普通列車のみ。

本州への貨物列車は変わらず高頻度で運転されています。

貨物列車運行の関係から電化設備は残されていますが、普通列車は全て気動車

キハ40形にて運行されています。

 

函館 13時36分 → 木古内 14時36分 道南いさりび鉄道線 木古内行き

イベント車両も兼ねる『ながまれ』号にて運行です。

 

車内は各ボックスに2~3人とまあまあな乗車率。

相席で木古内を目指します。

 

七重浜駅にて函館行き列車と交換。

道南いさりび鉄道にはJR北海道から9両のキハ40が譲渡され、様々な塗装をまとっています。

 

函館近郊の北斗市上磯までに半分程度折り返し列車が設定されています。

上磯以遠、木古内まで行く列車は9往復です。

 

時折、北海道新幹線の高架がちらちらと見えます。

 

へのへの茂辺地

 

茂辺地駅を過ぎると線路は海岸線沿いに走行するようになります。

天候に恵まれ、車内のテンションも少し上がったように見えました。

 

もともと一地方交通線ながら本州への重要ルートに組み込まれ、

よく整備された軌道をキハ40がかっ飛ばします。

 

ボックス席から海が望めなさそうだったので、デッキから。

渡島当別釜谷の車窓です。

いい天気!

 

さすが津軽海峡、晴れてはいますが白波が立っています。

 

『日本一貧乏な観光列車』を謳う『ながまれ』号。

車内は概ね、先日森から函館まで乗ったキハ40と同じです。

車内には道南いさりび鉄道を応援するメッセージのステッカーが貼られています。

窓下に、観光列車として運行される際に取り付けられるテーブル差しがあること

くらいが見た目の変更点です。

函館発車時と比べて少し空いてきた車内は、いつの間にか海側に乗客が集中していました。

 

北海道のキハ40から見る新幹線の線路はやはり少し違和感を感じます。

 

終着、木古内に到着です。

 

木古内駅在来線部の全景。ホーム部分は非電化。

右の三線は貨物列車が使用する電化部分。かつてはこちら側にもホームがありました

が、海峡線の旅客列車が原則廃止になった後、きれいに撤去されました。

 

木古内駅の在来線改札口付近には鉄道関連のコレクションが。

 

新幹線開業に合わせて駅舎が改築され、駅前広場が整備。

広場の向かいには道の駅が整備されています。

 

木古内からはかつて二方向の在来線が延びていました。

南へ向かう松前線は1988年、津軽海峡線青函トンネル開業直前に廃止。

そして江差線木古内江差は2014年に廃止。

松前線の廃止当時、すでに江差線木古内江差の方が利用が少なかったものの

江差線を名乗る木古内五稜郭の利用が営業成績に含まれるため廃止対象とはならず、

利用の多い松前線が先に廃止となったことから一悶着あったという経緯があります。

写真は函館バスによる松前代替バスの時刻表。

現在も松前まで10往復のバスが運行されています。

江差方面のバスは6往復です。

 

在来線を跨いで一旦地上に降りると新幹線の木古内駅です。

 

現状、新函館北斗までの北海道新幹線、札幌延伸開業は2030年度末の予定。

 

木古内駅には日中、2本に1本程度の『はやぶさ』が停車します。

 

木古内 15時01分 → 仙台 17時29分 北海道・東北新幹線 はやぶさ34号 東京行き

初めて新幹線で青函トンネルを通過します。

 

木古内駅を出発して程なくすると狭軌の在来線と合流して三線軌条となります。

 

新幹線から見る北海道の景色はほんの数分です。

 

青函トンネルに入ると放送とLEDスクロールのディスプレイで青函トンネルの案内が。

 

(雑な写真ですが)青函トンネルには2つの海底駅がありました。

見学ツアー等がありましたが現在は終了し、避難設備、『定点』と名を変えています。

これはおそらく北海道側の吉岡定点。

 

在来線の貨物列車も走行する青函トンネル

在来線との共用部では新幹線も時速160kmに制限されています。

新幹線は青函トンネルを23分ほどで走り抜けます。

 

新青森で修学旅行らしき学生さんが多数降りて行かれました。

日常に新幹線が溶け込んでいる光景でした。

隣の県なのに新幹線を使わないといけないのはそれはそれで大変ですけどね。

 

盛岡に到着。

うしろに『こまち』を連結するためしばし停車します。

 

だんだんと夕暮れの景色に。

在来線共有区間(160km/h)→整備新幹線区間(260km/h)→盛岡以南(320km/h)

と、三段階でスピードアップしていき、乗り心地が変わっていくのが実感出来ました。

さすが国内最速320km/hはすっ飛んで行く感覚がありますね。

 

定刻通り、仙台に到着。

 

仙台からは航空便で関西へ帰りました。

函館から飛行機も考えたのですが大阪便が各航空会社1往復のみで14時台に

ほぼ同時出発という謎ダイヤ。

仙台から飛んだ方が函館の滞在時間が多く取れ、かつ安くチケットが取れたのです。

愛用してます、スカイマークさん。

 

3泊4日の北海道旅行記、無事に完結。

次週からはまた次の旅行記をお送りします。お楽しみに!