徳島駅の外観って来る度に立派だと思うんですよね。
先週の続きです。
7月のとある土曜日、ことでんを高松で乗り回し、ヨンマルの普通列車を乗り通して
徳島までやってきました。
時刻は夜9時15分。大阪・神戸への高速バスは終了しています。
タイトルでネタバレしていますが、南海フェリーの深夜便で関西へ帰ります。
慌ただしく21時20分発の徳島市バスに乗って徳島港、南海フェリー乗り場へ。
このバスが徳島駅前から出る一般路線バスの最終便です。
終バス早っ。
終着まで乗ったのは私一人だけ。
バスはそそくさと回送で営業所へ戻っていきます。
時刻は21時35分過ぎ。
実はすぐ21時50分に和歌山港行き第九便が出航します。
ターミナルに着いてから、車で送ってもらったのか
乗り場へ向かっていく若い人を見ました。
しかし、これには乗りません。
第九便に乗ってしまうと和歌山には24時過ぎに着きますが、
そこからの足がありません。
足のない辛さは数年前、和歌山→徳島で深夜便を利用した際に痛感しました。
その時は和歌山市駅から和歌山港、徳島港からJR徳島駅へ歩きました。
めちゃくちゃ辛かったです。
その時から学び、今回は公共交通機関が動いている時間に移動します。
ということで、
今回乗船するのは日付の明けた第二便、2時55分発です。
(第一便は休航)
出航までターミナルに5時間ほどとどまります。
第九便の出てしまった待合スペース。
椅子が並んでいるのみ。左側にも椅子が並び、わずかにアミューズメントコーナーもあります。
次の便を待つ気満々のおじさんが一人床に寝袋を敷いて寝ていました。
これは玄人の仕業…
暇つぶしに実家に電話するなどしていましたが、それでも22時すぎ。
まだまだ時間はあります。
幸いに空調が効いているので居心地が悪いわけではありません。
待っている間に二人ほど男性が別々に待合室に入ってきました。
どんな手段で港に来たのかわかりませんが、ターミナルで仮眠というか
夜を過ごす考えは同じのようです。
0時頃に和歌山からの第九便が到着、
思っていたより人が出てきました。
繁忙期には清掃が済めば船内に入れてくれるという情報があったので
少し期待しましたが、人が出てき終わったところで
連絡通路の灯りは再び消され、窓口も閉まり、
ターミナルは束の間のお休みモードへ。
音楽聴いたり時刻表眺めたり、ラジオを聴いたり…
眠気に耐えながら乗船ゲートが開くのを待ちました。
ベンチに横になっている人もいました。
驚いたのは、出航間際の時間(2時半くらい)になって
乗船する人が集まったことです。
徒歩乗船は最終的に10人ほどになっていました。
てっきりターミナル徹夜の限界旅行者だけかと思っていました。
これは地元の人しかできませんね。
結局、乗船が許されたのは出航15分前の2時40分過ぎ。
係員がやってきて通路の灯りをつけて、「お待たせしました~」と。
乗船したのは2019年就航の比較的新しいフェリー『あい』。
前回利用したときよりはるかに船がきれいになっていました。
雑魚寝スペースが増えたなと。(気のせい?)
上に続く階段の先にはグリーン席があります。
深夜便なので大きなアナウンスもなく、静かに出航しました。
眠さの限界が来ていたのですぐに横になって寝ました。
知らない間に2mほど横で寝ていたおっさん同年代くらいの男のいびきで目が覚めました。時計を見たら4時でした。
雑魚寝スペース、座席、テーブル席、アミューズメントスペース、自販機。
壁向き座席にはコンセントがあります。フェリーの現在地を示すディスプレイもありました。いろいろと設備がありました。
トラックドライバー向けにわずかに寝台もあるのですが、
ほとんど人の姿が見当たりませんでした。
雨天のため、デッキは閉鎖されていました。
少し船内を歩いてから再び横になり、うとうとしているとすぐに和歌山港に入港しました。日の出を見る元気はありませんでしたね。
船を降りて連絡通路を抜けるとダイレクトに南海和歌山港駅です。
30分近く待ち時間があるとはいえ連絡列車があります。
連絡列車を待っている間に、ボーッと短い汽笛を鳴らして
フェリーは折り返し3便徳島港行きとして出航していきました。
ほどなくして列車が入線したので、ここの連絡はなんとかならんかったのかと思いました。
和歌山市行きの電車が入線。さすがに早朝なので2両のワンマン列車です。
和歌山市までは一駅。臨海部を走るこの区間に2005年11月までは三駅もの途中駅が
ありましたが同時に廃止となっています。
かといって駅間が長いわけでもなく、2.8km、5分ほどです。
ここから右の特急サザンに乗り換えです。
特急サザンは有料座席指定車と自由席の一般車との混成列車。
今日は奮発して座席指定車に乗車します。520円の課金。眠いw
特急サザン
1985年の運行開始当初から座席指定車には10000系が用いられている。
当初座席指定車は2両だったが、後に4両編成となり、
中間車はそのとき新造または先頭車からの改造が行われている。
新造中間車は窓の形が異なり、従来車より大きい。
長年活躍を続けているが、2011年より新型車両12000系『サザンプレミアム』が
導入され、一部編成を置き換えているがペースはゆっくりである。
中間車である3号車に乗車。1992年の新造中間車で、窓が大きい。
なんばまで一時間近い乗車なのに520円の課金でリクライニングシートに乗れるのは
安いと思います。
紀ノ川を渡ります。
すっかりうとうとしながら、ゆったりなんばへ。
自宅へ朝帰りして旅を終えたのでした。
この行程、あまりおすすめしませんが、徳島でゆっくりしたくて次の日余裕がある人はぜひ。宿代が浮きます。(徳島発最終の高速バスは21時です。)
安いといえば。
今回、『とくしま好きっぷ』という企画切符を利用しました。
正確には、南海電鉄・南海フェリーが試験的に導入しているVISAのタッチ決済により
自動的に割引が適用になりました。
『とくしま好きっぷ』は、徳島港から南海フェリーを利用して和歌山港を経由し、
南海電車のどの駅までも2200円になるという割引乗車券。
南海フェリーの徒歩乗船料金が2200円ですので、南海電車が実質タダという
バケモノきっぷです。(褒め言葉)
南海フェリーを利用の際はぜひ利用してみてくださいね。
次回の更新は、もうすぐ新幹線が開業する話題の西九州へ、新幹線開業前に行ってきた旅行記をお送りします。
お楽しみに。