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九州縦断破天荒旅行記【2019年9月】④

2019年9月の九州縦断旅行記。2日目の後半です。

熊本から肥薩線を経由、観光列車を満喫して鹿児島までやってきました。

 

今回の旅行記のタイトルが不穏なように、

天候が怪しくなってきます。

このときすでに元の計画から変更が行われていたのでした。

原因は、接近する台風の存在でした…

 

 

当日の天気図を拝借して。

この日、台風17号が沖縄地方に接近。

ルート的にはこのまま翌日には九州の西側に近づこうとしていました。

 

もともとの予定では肥薩線通過後は未乗の日南線を制覇すべく、

隼人から宮崎方面に向かい、鹿児島(指宿枕崎線など)方面は翌日まわることにしていました。

しかし、台風接近によって翌日の鹿児島地区の運行状況がすでにあやしくなってきており、

台風接近前に先に西側を制覇するよう計画変更したのです。

 

 

次に向かうは指宿枕崎線

JR最南端の終着駅、枕崎を目指します。

 

薩摩半島の海岸沿いを指宿経由で走る指宿枕崎線

このエリアにかけられる時間が短くなってしまったので、

片道はバスを利用することにしました。

枕崎まで最短距離を結ぶため、鉄道よりも所要時間が短いのです。

 

鹿児島のバスたち。

宮崎ほどではないですが古参車も残ります。

 

路面電車が残る街は公共交通が元気な印象があります。

 

中でも鹿児島県内を広くカバーしているのが

いわさきグループに属する鹿児島交通

その鹿児島交通の川辺・枕崎線に乗車します。

 

富士重工7E車体の日産ディーゼル車で、中扉は四つ折り戸のツーステップ車。

郊外路線仕様でハイバックシートが並びます。

鉄道より所要時間が短いとはいえ、枕崎までは2時間かかります。

停車バス停の少ない特急便もあるようでしたが、これは普通便でした。

 

バスはほぼ国道225号に沿って進み、峠越えもあり、面白い路線でした。

途中の川辺が比較的大きな街のようで、全線にわたって利用は多かったです。

終点まで乗らず、枕崎の町の中のバス停で下車しました。

 

列車の時間まで時間が無いことはわかっていましたが、

せっかく港町、枕崎まで来たということで

看板に見える枕崎お魚センターへ。

 

といっても海産物は持ち運びに適さないため、

真空パックのおつまみ鰹だけ買って急ぎ足で駅へ向かいました。

 

途中、鹿児島交通バスの待機場がありました。

鹿児島交通、以前は枕崎から加世田を経て伊集院へ到る鉄道路線を持ち、今もその路線のとおり路線バスを運行しています。

その他、知覧へ向かう系統など枕崎は複数路線のターミナルとなっているようです。

 

枕崎駅。大きな通りに面していないため、

手元のスマホに地図がないとどこかわかりませんでした。

 

そうそう。この看板。

駅舎は近年建ったものだそうで。

あとで調べてわかったのですが、枕崎に到ったのも

鹿児島交通が先で、国鉄線があとから延伸してきて駅を間借りしている形であったそう。

路線としては国鉄線→JR線が後に残る形となりましたが、

これまた関口智宏氏のJR乗りつくし番組(最長片道切符企画の続編でJR全線制覇に挑んだもの)で見た枕崎駅がえらく簡素なつくりしてんなあ、と思ったのはそのためなんですね。

 

枕崎16:03→鹿児島中央18:41 指宿枕崎線 鹿児島中央行き

駅前広場では近所の子供が走り回っていました。

すぐ発車の列車に乗り込みます。

 

列車はキハ47形の2両編成。

夕方の上り列車ということで見事にガラガラでした。

 

九州のキハ40系列は機関換装こそしているものの

内外装にほぼ手が加わっていないため、ノスタルジックな雰囲気に浸れます。

 

のどかな薩摩台地をゆっくり走ります。

 

あまり本州で見られない視界の広がり方です。

 

時折、緑のトンネルを抜けます。

 

開聞岳が見えてきました。

 

標高924m、薩摩富士とも呼ばれる円錐形の美しい山ですが、

上の方が雲で残念なことに。

 

枕崎から53分。

沖縄県を除いた日本最南端の駅、西大山駅に停車。

この駅のホームからも開聞岳はよく見えます。

 

ホームには車で訪れたと思われる観光客がたくさんいました。

 

線路脇は草木が鬱蒼としています。

風が強くなってきた気がします。

 

 

枕崎から1時間と少し。指宿に到着。

 

この駅で14分間の停車。キハ47形の三並びが見られました。

 

18時過ぎにもなると日が落ちてきました。

 

鹿児島湾沿いに列車は進みます。

 

 

地元の子供が駅で遊んでいるようなゆったりした終着駅から

県都鹿児島市への直通列車。

喜入を過ぎると近郊区間に入り、鹿児島中央に着く頃には

ほぼ満員の乗客を乗せて列車は駅に滑り込みました。

 

 

 

台風接近の鹿児島。

鹿児島中央駅には翌日の運転見込みの情報が出ていました。

 

九州新幹線は通常通り。

指宿枕崎線が午後以降怪しそう… 今日乗っておいてよかった感じです。

この書き方だと他の路線はもともと本数の多い区間で列車を減らすだけ…

…と読めますが、油断はできません。

 

 

出発前から天候が怪しいことはわかっていたので、

宿を宮崎市内から、宮崎・鹿児島の中間地点、都城に変更していました。

それが活きそうです。

 

 

 

鹿児島中央20:20→都城21:42 特急きりしま20号 宮崎行き

駅で鹿児島ラーメンを食べたあと、すっかり日豊本線の顔となった

787系特急で都城へ移動です。

 

特急きりしま、驚くべきことにワンマン運行です。

 

大きなロゴが『AROUND THE KYUSHU』に変更されても

小さいところにつばめ・有明の名残が残されているところもGOOD。

 

淡白ですが洗練されたデザインが素敵な車内。

 

都城には体感あっという間に到着です。

 

静まりかえった都城駅構内。

 

駅前のホテルにて宿泊です。

 

 

さて、次回はタイトル通り破天荒な最終日。

台風の中、無事に関西へ帰れるのか?

お楽しみに。